大阪市淀川区の税理士法人エム・アンド・アイの志水です。

平成23年分所得税の改正事項の1つに「年金受給者の申告手続きの簡素化」があります。つまり、「その年において、公的年金等に係る雑所得を有する居住者で、その年中の公的年金等の収入金額が400万円以下であり、かつ、その年分の公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下である場合には、その年分の所得税について確定申告書を提出することを要しない」こととされました。〔所法121B、この改正は、平成23年分以後の所得税について適用されます〕
 
今までは、年金所得者についても 
 
T その年中の「所得の合計額」が「基礎控除その他の所得控除の合計額」を超え、
かつ
U Tを基として「算出された税額」が「配当控除額」の額を超える場合については、所得税の申告を要するという一般的な判断基準しかありませんでした。

今回上記の通り、一定の要件の下において申告を不要とする措置が講じられたということです。
 
これにより、かなりの年金受給者の申告義務が無くなるのではないかと思われますが、ご注意いただきたいのは、上記のケースに該当したとしても、所得税の還付を受けるための申告書を提出することは可能であるため、諸々の所得控除がある等、申告したら還付となる時は、逆に申告しないと還付してもらえず、損になるケースがあるということです。

上記のケースに該当する場合でも、可能であれば、いったん納税額(または還付額)を試算した上で、所得税の申告の必要性をご判断された方が良いかもしれません。