税理士法人エム・アンド・アイの近藤です。

 タイガーマスクがニュースになっています。
 『タイガーマスク運動』という言葉も出来ました。
 
日本では、「寄附に対する税制が整っていないため、なかなか寄附行為が盛んにならない」と言われています。寄附文化を目指すNPO法人「日本ファンドレイジング協会」(東京都港区)の日本初の「寄附白書」によると、個人が1年間に寄附をしている総額は、
5,455億円、個人と法人による年間の寄附総額は約1兆円と推計されています。

個人だけでも19兆円に上る米国など欧米諸国との寄附文化の違いが浮き彫りになっています。

では個人が寄附をした場合、現在の税制はどのようになっているのでしょうか。

納税者が、国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対し、「特定寄附金」を支出した場合には、所得控除を受けることができます。これを寄附金控除といいます。
なお、政治活動に関する寄附金のうち一定のものについては、所得控除に代えて、税額控除を選択することができます。(所得控除には他に扶養控除や生命保険料控除、医療費控除等があります。)

特定寄附金とは、次のいずれかに当てはまるものをいいます。ただし、学校の入学に関してするもの、寄附をした人に特別の利益が及ぶと認められるもの及び政治資金規正法に違反するものなどは、特定寄附金に該当しません。
(1) 国、地方公共団体に対する寄附金
(2) 公益社団法人、公益財団法人その他公益を目的とする事業を行う法人又は団体に対する寄附金のうち、一定の要件を満たすと認められるものとして、財務大臣が指定したもの
(3) 教育又は科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に著しく寄与するものとして、所得税法施行令第217条で定めるもの(日本赤十字社、赤い羽根共同募金、いわゆる認定NPO法人など)に対する当該法人の主たる目的である業務に関連する寄附金((1)及び(2)に該当するものを除きます。) 

寄附金控除の控除額は、以下の通りです。
次のいずれか低い金額 − 2千円
(1) その年に支出した特定寄附金の額の合計額
(2) その年の総所得金額等の40%相当額

また寄附金控除を受けるためには、寄附金控除に関する事項を記載した確定申告書に「寄附した団体などから交付を受けた領収証(受領書)などの書類」を添付するか、確定申告書を提出する際に提示する必要があります。

つまり、今話題の伊達直人は、寄附金控除を目的で寄附をしているのではないと思いますが、おそらく本名ではないでしょうし、領収書(受領書)も受取っていませんから、寄附金控除の適用はありません。

23年度の税制改正でNPO法人などへの個人寄附を促す税額控除制度の導入が打ち出されました。児童養護施設のような社会福祉事業や、環境問題、国際協力など様々な活動に積極的に参加する動きを支援する、このような税制がますます整うことを期待したいです。