税理士法人エム・アンド・アイ の志水です。

そろそろ、年末調整を進めていく時期になってきました。年末調整を行う際に少し注意しておきたい給与の手当てに「通勤手当」があります。

通勤者が、その通勤に必要な電車・バス等の利用又は自動車等の使用のために支出する費用に充てるものとして、通常の給与に加算して受ける通勤手当のうち、通常必要であると認められる部分(一定の限度額があります)については、所得税法では非課税となっています。つまり、通勤手当等は本来所得税の対象にならず、当然本人の所得金額も構成しません。このこと自体は一般的に知られていることだと思われます。

しかし注意したいのは、通勤交通費相当額を通勤手当等として給与に上乗せするのではなく、給与に含めて支給されている場合はどうなるのでしょうか? 答えは通勤交通費相当額を含めた支給額が給与収入として所得税の課税の対象になってしまいます。つまり、通勤交通費が所得税の非課税所得に該当するためには、通常の給与とは別枠で加算されて支給されていることが必要であり、またそれが明確にわかるように給与明細書に明示されていることが必要となります。

例えば配偶者等にパート収入が有り、その本来の給与が年間103万円以下であっても、交通費込みで給与の支払を受けていることにより年間収入が103万円を超えてしまうと、配偶者控除等を受けることができなくなるということになります。

少しの形式的な違いが結構大きな差異になってしまうかもしれないので、ご注意ください。