税理士法人エムアンドアイの近藤です。

最近、円高がニュースになっています。
海外旅行や輸入品の購入が安くなるなど、嬉しいこともありますが、輸出を中心とする企業にとっては損益に直結し、非常に大きな影響があります。
『円高で業績悪化懸念、為替差損で業績予想を下方修正』などの記事を見かけることもあると思いますが、この為替差損や業績は、企業の損益計算書に表示されています。

損益計算書とは、ある一定の会計期間における、企業の収益と費用の状態を表す報告書です。損益計算書には5つの利益が並んでいます。

まずは「売上総利益」で、これは本業の≪売上高−売上原価≫で算出されます。

次に「営業利益」で、これは先ほどの売上総利益から、人件費や社屋の家賃など、諸々の経費である≪販売費及び一般管理費≫を差引いて計算されます。本業の活動で企業がどのくらいの利益を上げているのかを表します。

そして次が一番重要とされる「経常利益」です。本業とは直接に関係がないけれど、付随して経常的に発生する損益をそれぞれ営業外収益・営業外費用という区分に表示し、
≪営業利益±営業外損益≫で求めます。企業の営業活動に財務活動などを加えた、経常的活動に基づく利益を表します。

多くの企業の場合、為替差損益はこの営業外損益に表示されます。
海外との取引が多い場合、現預金や債権債務が外貨建のことが多く、本業とは関係なく為替の動向で業績がプラスやマイナスになるのです。売上時や仕入時のレートと、決済時や期末のレートの差で、差損益が生じます。一般的には為替予約をすることでリスクを回避することも多いのですが、為替は一番重要と言われる「経常利益」に大きな影響を与えます。

続いて通常では起こらない損益として、特別利益・特別損失が計上され、≪経常利益±特別損益≫で算出した「税引前当期純利益」、そこから税金を差引いて最終的に残る
「当期純利益」となります。
当期純利益も自己資本としてプールされる大切な利益です。

気になる会社の損益計算書をじっくり読んでみるのも面白いと思います。